『おかずたちのおでかけ』に続く今作は、かわいい「おでん」のキャラクターが熱々の出汁のお湯で大騒ぎ!
「だし入り牛乳」などかわいいアイテムも登場する、隅々まで楽しめる絵本です。
制作方法や使用している画材、作品についてなど、さとうめぐみさんにたっぷりとお話をうかがいました。
出版社からの内容紹介
「こんな さむいひは はやく あたたまりたいですね」
「おゆに つかるのが たのしみです」
たまごさん、だいこんくん、こんにゃくさんが銭湯にやって来ました。
次にやって来たのは、こんぶの親子ともちきんちゃくさんに、ふたごのはんぺんさん、ちくわくんです。
最後にやって来たタコくんはなんだかぷりぷりと怒っています。
「なんで きょうは こんなに さむいんでぃ! こごえちまうぜ!」
お湯に足先をちょっとつけたタコくんは
「もっと あつくしてくれぃ!」と言って、からしさんにあたためさせます。
すると、いつの間にかふたごのはんぺんがどんどん膨らんで…??
かわいいいキャラクターと美しい画面に、「だし入り牛乳」などかわいいアイテムも登場する、隅々まで楽しめる絵本です。
この書籍を作った人
東京都生まれ。東京藝術大学大学院修了。動物をモチーフに、日本画表現による発表と絵本創作を続けている。絵本作品に『レモンちゃん』などの「おいしいもり」シリーズ・『さかなかにゃ?』(PHP研究所)、「まじょ」シリーズ・『あひるのあーちゃんあいうえお』(ハッピーオウル社)、『ごきげんぶーた』・「くものこくー」シリーズ・『ケーキちゃん』などの「スイーツ」シリーズ・『パンのようちえんえんそくにいく』『てっかくん』(教育画劇)、『おべんとう』『どうぶつパンやさん』『おかずたちのおでかけ』(ひかりのくに)、『ゴチソウドロどこにいる?』(すとうあさえ 作/くもん出版)、『ピンポーン!つぎとまります』(五味ヒロミ 文/交通新聞社)、『やさいのプールびらき』(苅田澄子 文/講談社)他。『まじょのほうき』で第4回ようちえん絵本大賞、『おべんとう』で第9回MOE絵本屋さん大賞 2016 パパママ賞を受賞。
*今回は「銭湯」が舞台で「おでん」が主人公ですが、どのようにしてこのお話ができましたか?
おでんの絵本は随分前から作りたいと思っていました。それぞれの素材感が際立っているので、命を吹き込んだらさぞ楽しい展開が生まれるだろうという予感がありました。ただ、おでんを題材にした絵本はたくさんありますので、何か面白いテーマを見つけて差別化したいという気持ちがありました。そこで、おでんあるあるを色々考えていたときに、具材、特にはんぺんを煮込みすぎて巨大化させてしまったことを思い出し、これを軸にお話を作ろうと思いました。
*本作はどのような方法で制作されましたか?
画材はアクリル絵の具の下地をベースに、カラーペンや水彩色鉛筆、油性色鉛筆などを使っています。様々なサイズのローラーで下地を作ってから、背景とは別にキャラクター類はカッターマシンでカットしてから、細かくはさみで切って描写しています。それらをあらかじめ描いておいた背景に貼り付けています。描画アプリのレイヤー的なことを、アナログでちまちまやっています笑。