浅井了意「牡丹の灯籠」、五代目・古今亭志ん生「牡丹灯籠?お札はがし」、岡本綺堂「随筆」、「怪談 牡丹燈記」、さねとうあきら「四谷怪談」、「真景累ヶ淵・紹介」の、6編を収録。表題の「牡丹灯籠」は、娘の幽霊に恋した若侍が、死の世界にひきこまれてしまう物語で、原話は中国。日本では歌舞伎や落語にとりいれられ、異なる面白さをあじわえます。
私は灯籠という言葉を見ると、地元の竹灯籠という和風のイルミネーションイベントを思い出さずにはいられません。お寺の境内や参道に8000本もの竹灯籠が飾られて、幻想的な雰囲気に包まれます。だからこの本は興味深く、読ませて頂きました。これはとても面白くて、決して飽きさせないお話です。牡丹灯籠は地元のイベントのようにひじょうに幻想的なお話だと思いました。この本はホラーセレクションとして6編が収録されていますが、どれもがダイヤモンドのように光っています。素晴らしい本だと思います。 (水口栄一さん 60代・その他の方 )
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