バルト海に浮かぶ小さな島、ウミガラス島へ避暑にやってきた、メルケルソン一家。父と四人の子どもたちは、島での暮らしや遊びに、大はしゃぎです。
まるまるとして元気な島の女の子チョルベンと、その大きな犬、水夫さんともすぐに仲良しになります。
ぶきっちょな父親メ ルケルは、物を壊したり、海に落っこちたり、騒ぎが絶えません。やさしくかわいい長姉マーリンは、いろいろな男の人に言い寄られ、弟たちをハラハラさせます。末っ子のペッレは動物や昆虫を愛する男の子。大切にしていたうさぎのユッケをめぐるお話は、胸に響きます。また、あるとき、チョルベンがかわいがっているアザラシのモーセが売られてしまいそうになりますが、みんなはなんとかそれを阻止すべく、お金を稼ごうと奮闘します。
もともと、スウェーデンでテレビドラマ脚本として書かれ、ドラマ放映後、児童向け読み物として出版されたのがこの『わたしたちの島で』です。さらに、ドラマ放映と本の出版と同年の1964年には、映画が作られました。その映画(邦題『なまいきチョルベンと水夫さん』)が、今年7月、日本で初めて公開されます。ぜひ、映画とあわせて、本作をお楽しみください。
夏休みにバルト海のちいさな島にやってきたメルケルソン一家のお話です。
島の子供と仲良くなった都会っ子たちが、広大な海辺で楽しく過ごします。
特に「きょうこの日が人生」という章がとても好きです。子供たちが、スズメバチがどのくらい物事を知っているんだろう?と考えるうちに、「今日のこの日を、その1日しかないと思って生きよ」という言葉を知るというお話。
読むたびに感激します。
こんな夏休みを過ごしたいなと思う1冊です。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子17歳、女の子14歳、男の子11歳)
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