屋久島の狩人にとって、勇猛な「片耳の大シカ」は、いつか仕留めたい相手だった。あるとき、少年と狩人たちは嵐のなか、命からがら逃げ込んだ洞穴で、「片耳」がひきいるシカの群れとともに冷えた身体を温め合う。自然界に生きるものたちの命への慈しみを描く、椋鳩十動物文学の最高傑作。5作品を収録。
●編集者コメント 児童文学者、動物文学者として知られる椋鳩十の作品は、今なお日本の子どもたちに読み継がれています。このシリーズでは、教科書でも紹介されている作品を中心に、代表作を収録しています。長らく刊行が中断しておりましたが、読者のみなさまからの多数のご要望にお応えし、刊行を再開いたしました。
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