作文や文章を書くのがどうも苦手、という子どもたちの悩みを解決する画期的な本ができました!その名も『お父さんが教える作文の書きかた』。 2009年刊行の前作『お父さんが教える読書感想文の書きかた』の作文を書くという部分をピックアップし、さらにシンプルに分かりやすく作ったという本書は、ページを開いて、その見やすさ、分かりやすさにびっくり!これなら、本自体の説明を読む段階で挫折してしまうこともなさそうですね。
「お父さんが教える」としているのは、男の人の方が順序立てて論理的に物事を考えるのが得意なので、説明に向いているから。内容は子どもとの会話形式で進んでいくので、お父さんはこの本に書いてある通りに子どもと会話を進めていけば教えることができてしまうんです。まず読んでかみくだいてから子どもに伝える、という実はそこが一番大変で時間がかかるという作業を全てあらかじめやってくれているとっても懇切丁寧な手引き書なんです。これは忙しいお父さんは助かりますね。
驚きのノウハウと考え方を少し紹介すると… 文章には、空想系とリアル系があり、つい子どもの作文にも小説のような想像力のある内容を求めてしまうけど、実は作文は本当にあったことを書く生活文にすぎないこと。作文で一番大事なことは、「筋の通った論理的な日本語を書くこと!」「だれが」「いつ」「どこで」「なにを」「どうした」の5つを順番に埋めてつなげていけば自然に意味の通じる文章になること、などなど。
さらに本書で紹介されている方法論は、著者の赤木かん子さんが実際に小学校の現場で授業をした際に子どもたちから分からないところや直した方が良いところを教えてもらって作り変え…というのを繰り返して作られたとのこと。そうやって子どもたちが楽に理解できるところまで落とし込まれているとのことですから、これは頼もしいですね。
さて今年の夏休みはこの本を片手に、作文や読書感想文の宿題にお子さんと一緒にがっちり立ち向かってみませんか。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
この本は、作文が書けなくて悩んでいる子どもをまじめに救いたいと思っていらっしゃる大人のかたのために作った、初級者用の作文の本です(今回だけ書ければいいやというかたは、例文がたくさん載っている他の本をご覧ください)。 文章には大きく分けて2パターンあります。 この世に本当には起きてないことを書く小説(空想系と呼ばせてください)の文章と現実にこの世にあること(仮に、リアル系と呼びます)を書く解説文です。 医学や政治、法律、経済、科学、のような世界で使う文章はリアル系です。 ノーベル化学賞を受賞するような学者で、小説を読む人はあまり聞きませんが、本を読まないわけではなく、文字は、論文は、絶えず読んでいる、といっていいし、本の山に囲まれているのが普通です。 どちらが好きかは、頭がいい悪い、ではなく、単に好み、嗜好の問題です。 他のことはまあまあ人並みにできるのに、国語だけが苦手、作文が苦手、読書感想文を書くのが嫌、という人は、リアル系が好みの人、が多いのです。 でもこのタイプなら、文章を書くのは簡単です。 なぜなら、小学校で書く作文は本当にあったことを書く$カ活文で……つまりはリアル系≠フ文章で、リアル系の人は、リアル系の文章は得意なはずだからです。 では、なぜ書けないのか、というと、それは簡単で、リアル系の文章の書きかたを教えてもらっていない、からです。 なにも説明せずに、いきなり、「はい、書いて」といわれたら、生まれつき向いている人以外は、ほとんどの人はできないに決まっています。そうしてできないと嫌になるし、怖くなるし、だから書かないからうまくならない、という悪循環になるのです。 とりあえずは小学校1、2年生を対象に作りましたが、苦手だ、と思っているのなら、6年生でもここからはじめてください。 この本は大人が読んで℃qどもにこうやればいいんだって≠ニ話しことばで説明する≠アとによって子どもたちができるようになるように作っています。 どうぞ、ご協力、よろしくお願いします。 (「はじめに」より)
「だれが」「どうした」という、いたってシンプルな文章から始まり、そこにちょっとずつ肉付けすることで、文章が膨らんでいく、相手に伝わる書き方になる。
そういうのがよく分かる内容になっています。
子供の頃に学んだ作文の書き方、「いつ」「どこで」「だれと」「だれが」「なにをした」という公式が思い出されました。 (hime59153さん 40代・ママ 男の子11歳)
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