著者・かこさとしが「今だからこそ読んでほしい」と話す、むかしばなしシリーズ。 <かこさとし むかしばなしの本> 全5巻が復刊決定!
2014年、88歳の今も次々と新作を発表しているかこさとし先生。 いつも子どもの心に寄り添っている先生の作品は、親子代々にわたり長く愛されています。
この<かこさとし むかしばなしの本>シリーズは、面白いむかしばなしの中に、「いわれのない不当な苦しさを強いられ、辛さの底に落とされた時、どうすれば良いか。どう考え、行動しなければならないか」を私たちに問いかける問題作です。
シリーズ最終巻は、『あわびとりのおさとちゃん』。 美しい浜辺の村に住む女の子 おさとちゃんは、おかあと一緒に海にもぐり、貝をとって暮していました。しかしある日、海に入ったおかあは、二度と戻ってはきませんでした。その後、海では次々と恐ろしいことが起こり、誰も海に入る者はいなくなりました。村はさびれて、ただお金にものを言わせた名主だけが悪さのし放題。ある日、意を決して海に入ったおさとちゃんの前に、大きな竜が現れます。この竜さえいなくなれば、もとの平和な暮らしが戻って来る! おさとちゃんは、勇敢にも一人で竜に立ち向かいます。その戦いの結末は!?
生命を捧げても守らなければならないもののために、死をもおそれずに行動できる強さを、今の子どもにも、お父さんお母さんにも静かに考える機会をもってほしいとの願いから、このお話を書いたかこさとし先生。 シリーズ最終巻にふさわしい、“人間の真の生き方”にせまった名作です!
おさとちゃんの村人の幸せを願う気持ちに感動しましたが、出来れば生きて解決できる方法がなかったのかと思う気持ちもあって、残された二人の弟やおとうのことを思うと泣けてきました。勇敢に怪獣と戦ったおさとちゃんなので勿論褒めたたえることは勿論ですが、幼い弟たちのことを案じてしまいました。考えさせられる課題がいっぱいあるなあと思いました。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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