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少年達の未来を信じたい! 地雷で脚を失ったアデム、ゲリラに誘拐され兵士にされたターティ、目の前で友達を殺されたアブドゥヌール……。明日をも知れぬ毎日ですが、それでもみな、一日一日を懸命に生きています。
どうして同じ人間が憎み合ったり殺し合ったりするのか、なぜ戦争がおこってしまうのか、平和のためにはどうしたらよいのか、親子で、友だち同士で話し合うきっかけになる一冊です。
山本さんが取材中に命を落としたことを知っているからか、危険と隣り合わせの状況に身を置いて、著者が伝えたかったことが、痛烈に響いてきました。
世界に散在する紛争地帯で、子どもたち家族たちは犠牲者なのです。
いったん始めた引き返せない憎しみは、国や統治者から生まれ、ゲームのような戦いに命が失われていくような気がします。
山本さんは、戦争をよその国の出来事としてではなく、日本という社会の中でも起こり得ることとして考えようとしています。
最近、イスラム国でジャーナリストが惨殺されたばかりです。
子どもたちとともに真剣に考えなければならない問題を、山本さんは分かりやすいこの本で書き残してくれました。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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