暑い夏の日、ぼくがアイスを食べていると、棒に「あたり」って文字がでてきた! でも、アイスを最後まで食べたら、「あたり」じゃなくて「あたりかも」って書いてある。パパに聞いても、「あたりなのかよくわからない」って言うし……。 アイスの袋の裏側を見たら、「聞きたいことがあれば、冷凍庫の奥を3回ノックして、入口からおはいりください」って説明があった。そこで、パパとぼくはコートを着て、冷凍庫から「アイスおうこく」へと出発した! アイスおうこくに着いて、ゆきだるまさんに、「あたりなのか教えてください」と聞いたら、わからないだって。つぎに、セイウチさんに聞くと、町のはずれにアイスの畑があるからそこでわかるはず、と教えてくれた。 畑に着くと、そこではアイスがたわわに実っていた。ところが、畑では「はずれのアイス」しかつくっていなくて……。 本当にあたりなのかを確かめるため、アイスおうこくを旅する冒険物語。
当たり付きの棒アイスに あたりかも って書いてあったら、
(あたりかも ってどういう意味!?あたりなの、はずれなの?)って思いませんか?
読後、この印象的なタイトルの意味がわかります。
なるほど、そういうことだったのねと。確かに あたりかも だわねと。
ぜひ絵の細部までじっくり見てほしいな。
アイスの袋の裏面や、棚にしまってある本のタイトルなど。
よりいっそう作品が楽しめると思いますよ。
ラストのオチも良かったです。アイスを食べて幸せ家族。なんて平和なんでしょう。
きたじまさんの作品は、いつもユーモラスでひねりがあっておもしろいですが、今回の新作も期待通りでした。
たとえば、はずれのアイスとあたりのアイスでは、育てている場所も違えば育てている動物も違う。
こういう細かな設定一つにしてもワクワクします。
ちょっとした冒険の場面もあるので、とくに男の子におススメしたいですね。 (チチンプイのプイ♪さん 30代・ママ 男の子8歳)
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