いろいろな国のさよならや職業などで使う言葉をだじゃれで展開していく。ユーモラスな内容に思わず笑える。巻末には解説もある。
総合誌「文藝春秋」3月号に「美智子さまは小さな本がお好き」という皇后陛下美智子さまの読書遍歴を檀ふみさん、池内紀さん、それに安野光雅さん三人の鼎談記事が載っていました。
その中で皇后美智子さまが詩をお好きなことをあげ、池内さんがこんな風に話されていたのが印象に残りました。
「散文から詩に行く人は、本当に本好き、活字好きで読みの深い人です」。
それを受けて檀さんが、美智子さまが高校生の頃に詩を暗唱されていた逸話を語っていました。
この絵本は「詩の絵本 教科書に出てくる詩人たち」というシリーズの一冊です。
学校の国語の授業などつまらないと思う人もたくさんいるでしょうが、なかなかどうして教科書で必ず載っている詩などは、もしかしたら人生の中でたった一度しかめぐりあわないかもしれない作品です。
教科書がなかったら、詩と出合うことの喜びや感動を得られないかもしれません。
だったら、やっぱり国語の授業も大切ではないでしょうか。
そして、いいなと感じたら、詩集を手にとることをお薦めします。
でも、まだ少し抵抗があるようなら、この絵本はどうですか。
この絵本の詩人は阪田寛夫さん。
有名な詩でいえば「サッちゃん」。童謡になっています。
そして、この「わかれのことば」は少しばかり日本語で遊んでいます。
例えば、「サイなら さいなら」なんて。
でも、声に出して読むと、日本語のリズムの面白さに気がつくのではないでしょうか。
もちろん絵本ですから、田中六大さんの絵も楽しめます。 (夏の雨さん 60代・パパ )
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