人差し指を出して 「とんぼさん とんぼさん やすんで いいよ」 と、きつねさん。
とんぼさんは 「やあ らくちん らくちん」 と言って、きつねさんの人差し指にとまります。
それから、ちょうちょさんには鼻で休ませてあげて、りすさんには腕で休ませてあげて…。 「やすんでいいよ」と言って、きつねさんは次々と自分の身体で動物たちを休ませてあげるのです。 その時のきつねさんの表情と言えば…何だか得意気。
自分よりも大きなくまさんにも、もちろん「やすんでいいよ」。 だけどくまさんは、きつねさんより何倍も大きいのです。どうするのでしょう? 優しいきつねさんに、くまさんが言ったことは…。
『やすんでいいよ』はおくはらゆめさんがママになってから初めての作品。 そんなおくはらさんの作品にはいつも、声に出して言ってみたくなる言葉が出てきます。 この本のタイトルになっている言葉もまさにそう。
「やすんでいいよ」
声に出してみると、その響きから思い遣りを感じてすごく優しい気持ちになります。何だか少し照れくささも感じるくらい。
もちろん大人だって「やすんでいいよ」と言ってもらえたらうれしいですよね。親子で絵本を読み合えば、それはそれは幸せな時間になるでしょう。
最後は、動物たちの優しさとうれしい気持ちがギュッと詰まったシーン。 できることなら、今すぐそこへ行きたい!きっと誰もがそう思うはず。 それもそのはず「のんびりが最高潮の瞬間を絵にしたい」と思いながら描いたそうです。 絵本を閉じるのがもったいないくらい優しくて心地よい時間を、親子でのんびり楽しんでくださいね。
(瀬戸口 あゆみ 絵本ナビ)
きつねさんが「やすんでいいよ」と言うと、とんぼさんは「やあ らくちん」と鼻にとまります。きつねさんは次々と自分の体を差し出し…。
絵の可愛さと「やすんでいいよ」という繰り返しの言葉に、幼児向けと思って
2.3歳の子に読みました。
あまりに優しいフレーズに、つい、読み終わった時、子どもさんをだっこしているお母さんに、「ママだって休んでいいのよね」って声をかけました。
その一瞬あとに、お母さんがほろりとされるのをみました。その時、
優しい言葉かけを大人も待ってるんだなあ・・・と実感しました。
これからは、大人にも是非、この本を読んであげたいと思いました。 (つねさんさん 60代・その他の方 )
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