遊ぶことに夢中になってしまい、ついつい持っていたものを置き忘れてしまったり、 落としたことに気づかないことってありますよね。 ママに編んでもらった大切な手袋を片一方、なくしてしまった女の子。 遊んでいた公園の帰り道や、家の周りを一生懸命探すけれど、 手袋は一向に見つかりません。
「だれかが ひろって もってかえっちゃったのかな?」 「からすが すに はこんだのかな?」 「トラックが ひいて、タイヤに まきこまれて、どこかに いっちゃった?」 どんどん不安が募ります。
そんなとき、目の前を歩いていたベビーカーから落ちた、小さなくつ、片方。 「わたしと おんなじことに なっちゃう」あわてて拾おうとしますが、 一瞬早く、ネコがくわえて走り去ってしまいます。 ネコを追いかける女の子が、たどり着いた先にあったものとは……?
大事なものを落としたり、なくしたりする経験は誰もが一度はありますよね。 大切なものであるほど、見つかったときの喜びはひとしお。 さらにこのおはなしでは、もうひとつ、大切な出会いを女の子にプレゼントしてくれます。
作者のかじりみな子さんは、リハビリ施設で働いた経験を元に本作を作られたのだそう。 読み終わった後に、「ふたつでひとつ」の意味が、じんわりと心に広がっていく作品です。
(木村春子 絵本ナビ編集部)
手ぶくろの片方をなくしてしまった女の子。 近所の人にきいたり、交番でたずねたり、と手当たり次第にさがしますが、見つかりません。 「ママがわたしのためにあんでくれた、たいせつな手ぶくろなのに…」 そう思いなやみながら道を歩いていると、目の前を1匹のネコが横切ります。 見るとその口には、前を行くベビーカーの赤ちゃんが落とした靴が。 「あっ! こらまてー!」 女の子はネコを追いかけますが、ある路地のつきあたりの家に逃げ込んでしまいます。ぜんぜん知らない家でしたが、女の子は勇気をだして中に入っていきます。 その家のあるじは、どんな人なのでしょう。そしてたいせつな手ぶくろは、いったいどこへいってしまったのでしょう。
女の子のけなげで不安な気持ちを、ていねいな絵で描き出す、かじりみな子の絵本。
1歳7ヶ月の孫も自分にあった靴より少し大きめの靴を履いていると抱っこして移動している時やベビーカーでの移動にもよく片方落とすから本当にきをつけなければと思いました。手袋もやっぱり片方を無くすから一緒だなあと思いました。この女の子のように無くした片方の手袋を諦めないで見つかるまで探すのがよかったです。離れ離れにならないように手袋と手袋を毛糸で繋いだ女の子を見習いたいと思いました。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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