ブラティスラヴァ世界絵本原画展グランプリ受賞 出久根 育のオールカラー絵本!
動物の話すことばがわかるようになったために、 数々の困難に巻き込まれる召使いイジークの物語「金色の髪のお姫さま」、 死にそうな父王を助けるため、“命の水”を探しに旅に出る王子たちの物語「命の水」、 ある夜、戦に行ったはずの愛しい恋人が帰ってきて、墓地へと誘われ…恐怖の一夜をすごす「婚礼衣装」、 永遠の命をねがって、死神を出しぬいたことから世界がたいへんな事態になる「この世に死神がいてよかった」ほか、 チェコとその周辺の国々(スラブ地方)に伝わる民話を収録した珠玉のアンソロジーです。 ブラティスラヴァ世界絵本原画展のグランプリを受賞しているチェコ在住の画家、出久根 育さんによる、 テンペラ画のオールカラーイラストも本書の魅力の1つ。 日本語版のため特別に追加書き下ろしイラストも掲載。 翻訳はチェコ文学を第一線で牽引する阿部賢一さんでお届けします。 さあ、人も動物も生き生きと活躍するボヘミアの魔法や知恵、不思議あふれる世界へ。
19世紀のボヘミア(現・チェコ共和国)で活躍した民俗学者・詩人の生誕200周年を記念して、2011年に刊行された。日本語訳版:2017年刊行。チェコと周辺に伝わる民話や詩、なぞなぞなどを、当時の暮らしぶりがよくわかる美しい絵とともに楽しむ民話集。
挿絵を担当している画家は、2002年以降、プラハに在住とのこと。
当時の世界を再現した素晴らしいお伽の世界を絵で表現したのが、日本人だということに驚いた。チェコの人が書いたのかと思った。
民話は、長年生き残ってきただけあって、非常に面白い話ばかり。
何度も失敗したり、思わぬ展開になったり、最後にはハッピーエンドが多いとはいえ、その道のりは山あり谷あり。一筋縄ではいかない。
日本の昔話では出てこない存在や、現地の生活や歴史に由来する物事は、おおよそ絵を見てわかる。昔風の不思議な世界は、絵を見ているだけで、引き込まれてしまいそう。
読み応えがあるので、大人も十分に楽しめる。ヨーロッパの古い教会や、昔の人の衣装、古い壁画のような人物、生き生きとした動物など、見ているだけでも楽しい。しっかりとものを見て、正確にとらえ、丁寧に描写してある。地に足がついたファンタジー。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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