きょうだいぎつねのコンとキンは、お母さんと森のおうちで暮らしています。 ある日、迷子のうさちゃんのお家を探したコンとキン。今度は迷子の人間の女の子と出会います。 お家を探してあげたいけれど、いつもお母さんから「にんげんにはきをつけるんだよ。」って言われています。 それにまだうまく人間に化けることができないから。 でも女の子はしくしく泣いていて…。
『ボタンちゃん』(PHP研究所)、『あかり』(光村教育図書)の岡田千晶さんの描くお母さんきつねの柔和な笑顔が、読んでいる私たちに安心感を与えます。 まだ小さいきょうだいぎつねの優しさとそれを温かく見守る母さんきつね。 ページをめくるたびに心が穏やかになっていきます。 表紙の2人は化ける練習をしているところ。まだまだ修行中のようですね。 タンポポがたくさん咲いているので春のおはなしでしょうか。 他の季節のおはなしもシリーズになってほしいと思いました。
淡い色合いですが1クラスくらいなら読み聞かせに大丈夫でしょう。 絵と文章がぴったり合っていて4、5歳くらいから小学校低学年の読み聞かせ、親子の寝る前の読み聞かせにおすすめです。
(山田裕子 小学校司書)
森で迷子になった女の子と、女の子を家まで送り届けようと奮闘する兄妹のキツネ。 きつねと人間の垣根を越えた友情と思いやりの物語。
表紙の可愛らしいきつねのきょうだいに惹かれて図書館から借りてきました。おかあさんきつねが、二人をとても愛してるのが伝わってきました。人に親切に接するのは、おかあさんきつねをいつも見て育ったからだと思いました。おかあさんが人間を警戒するのは、この絵本いおとうさんきつねの存在がないから、おとうさんが人間に殺されたのかなあと思いました。兄妹が人間の子どもにも親切に出来たのは、”勇気”を出したからだと思いました。女の子の両親がいい人でほっとしました。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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