
おじいちゃんと孫のなんとも悲しい冒険物語
物忘れがひどくなったおじいちゃん。 以前は、第二次世界大戦の時代、イギリス空軍のパイロットだった頃の勇ましいエピソードをよく話して聞かせてくれていた。ところが、そのうちに、そちらの方が現実みたいになってきた。 頭の中では、おじいちゃんは、今も、スピットファイアー機のコックピットにいる威勢のいい若きパイロットなのだ。 そして、とうとう、ロンドン帝国戦争博物館に入り込んで、スピットファイアーに乗り込んで大騒ぎする始末。 おじいちゃんの頭の中は、ひどくこんがらがってしまっているらしい。 たまりかねた、パパとママは、ついに、おじいちゃんを老人ホームに入れることにする。 すばらしく快適で、すばらしく楽しい老人ホームとは?
大好きなおじいちゃんがぼけていくのを見守りながら、何とかしようと奮闘する孫との心温まるはちゃめちゃな冒険物語。
【編集担当からのおすすめ情報】 おもしろいだけじゃないこの作品は、デイヴィッド・ウォリアムズのなかでもベスト1です。ユーモアたっぷりのデイヴィッドの作品は、どれもテンポ良く物語が展開して、読む手が止まらない物ばかりですが、この作品は、エンターテインメントのなかにも、シニカルな視点があり、多くのことを考えさせてくれます。
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