都会の真ん中で新しい生活がスタートするコレット。
「ふん!」「いーだ!」
怒っているのは、ペットがほしいのに飼ってもらえないから。 仕方なく、家のまわりを散歩してみようとそっと外に出てみると、男の子がふたりやってきて。
「なにしてんの?」 「ええと……あの……飼っていたインコがいなくなっちゃって」
子どもたちの不安定で繊細な世界でのやりとりを埋めてくれるのは、時にはこんな小さな「うそ」。 いなくなったのは、インコ。青くてほっぺは黄色。 名前はマリー・アントワネットで、ピルルルルルルって鳴いて。 みんなが心配して一緒に探してくれるから、 コレットの「うそ」はどんどん大きくふくらんでいき……。
日本でも絵本『アンナとわたりどり』『きょうは、おおかみ』などの作品で注目を集めるイザベル・アルスノーが初めて作・絵を手掛けたこの作品。コマ割りの表現で、テーマは「うそ」。痛みのともなうヒリヒリしたお話かと思えば、全然そんなことはありません。コレットの話がふくらめばふくらむほど、まわりの子どもたちが驚きと憧れの表情に変わっていくのが印象的。つまりこの絵本の中では「うそ=いけないこと」なんていう簡単な解釈をせず、その豊かな想像力によって、みんなの日常の景色を照らす「物語」へと昇華していく瞬間を描いているのです。
この絵本に添えられたキャッチコピー「うそつきはともだちのはじまり!?」の通り、時には「うそ」が新しいともだちを連れてきてくれることがあるってこと。世界の広がり方なんて、いろいろですよね。 大人がわかったつもりになって、閉じ込めてしまってはいけないのです。コレットが教えてくれますよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
あたらしい町に引っ越してきたコレット。ペットがほしいのに、飼ってもらえません。がっかりしたまま家を出ると、男の子がふたり、近づいてきました。 「なにしてんの?」 「ええと……ペットのインコをさがしてるの」
思わずついてしまった、小さな「うそ」。にげたインコをいっしょに探すうちに、コレットは近所のいろいろな子どもたちと出会います。そのうち、「うそ」はどんどん大きくふくらんで......。
うそつきはともだちのはじまり!? あたらしい生活がはじまるときのちぐはぐな気持ちを、洗練されたうつくしい絵でゆたかに描く。ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞、カナダ総督文学賞ほか、数多くの支持をあつめるカナダ在住の人気イラストレーターが、はじめて作・絵を手がけたコマ割り絵本。
新しい町に引っ越してきたコレット。
ペットを飼ってほしいのに飼ってもらえず、
散歩をしようと外に出たら、二人の少年に出会い、とっさに、ペットが逃げたと嘘をついてしまう。
この些細な嘘からどんどん話が大きくなり、沢山の友達に知れ渡っていくのですが、
嘘はいつバレるのか、それとも、みんな嘘だと実は分かっているのか。
そこが最後まで分からないのが、ハラハラしました。 (tori.madamさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子4歳)
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