――今のままじゃダメなんだ。ガキのままでいいわけがない。真の大人になるために、少しきついことも言うが、大人のカタチを語ってみよう。―― 大人になりたい人々、大人になりきれない者たちへ、作家・伊集院静が、成長するため、生きていくために必要な「カタチ」を示すエッセイ集。
仕事、男と女、出逢いと別離、喧嘩、親と故郷、金とギャンブル、神の存在……。さまざまな人生の局面で岐路で、何を考え何をなすべきか。 作家自身が「苦節、修羅場、絶望の中で見つけたもの」と表現する「大人のカタチ」が、ときに厳しくときに優しく、読む者の心に響く言葉で、語るように綴られる。 週刊プレイボーイで大好評だった連載を大幅に加筆修正、再構成してまとめた、伊集院静の最新エッセイ集。
<目次>第一章 「大人のカタチ」とは何か 第二章 男と女の話 第三章 別離と親について 第四章 「故郷」の引力 第五章 喧嘩の作法 第六章 「金」、この厄介なもの 第七章 ギャンブルの快楽 第八章 麻雀、底知れぬ魅力ある遊技 最終章 神の存在と祈り
<内容>仕事とは、人間が生きるためにある 死ぬくらいならさっさと別の場所で生きろ 三年、ひとつのことを続けよ 「苦しくても、先頭集団に居続ける」精神がすべて 男振りが上がった大人を女が放っておくはずがない 男も女も、つながることを望んでいる 他人を見染めた場合は素直にその感情を伝えよ 別離のない出逢いはない 別離の理由を考えるな 考えないで済むのが親と子の関係 故郷は自分のもので、自分だけのものでしかない 自分を見つけられる土地に出会えたら、そこで生きよ 喧嘩はひとりでやる 喧嘩は「始末」が大切 金のために命まで預ける人間になるな 金を持てば人は傲慢になる 「ギャンブルのフォーム」体得が肝心 「負ける」ことで、自分の欠点、弱さがわかる 「見」こそがギャンブル上達の秘訣 目的は「金」だけでなく、「快楽」でもある 重要なのは「記憶」である 勝負事は、先んじた者が勝つ 一発逆転はこのうえなく難しい 神の存在を信じるか 「死」の前ではすべてが同価値でしかない 「永遠」とは獲得できるのか ただ祈ることが、神を存在させるのか
|