〈近代ヨーロッパの文化世界に生を享けた者が普遍史的な諸問題を取扱おうとするばあい、彼は必然的に、そしてそれは当をえたことでもあるが、次のような問題の立て方をするであろう。いったい、どのような諸事情の連鎖が存在したために、他ならぬ西洋という地盤において、またそこにおいてのみ、普遍的な意義と妥当性をもつような発展傾向をとる文化的諸現象――少なくともわれわれはそう考えたがるのだが――が姿を現わすことになったのか、と。〉 「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」「古代ユダヤ教」などを含む、マックス・ヴェーバーの著書『宗教社会学論集』(全3巻)の第1巻から、その問題意識を明らかにした3論文を精選し、「儒教とピュウリタニズム」(「儒教と道教」の第8章)を付す。宗教意識との関係から資本主義の起源と歴史的限界を見通すための、広くて深い方法論。
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