神鎮めの力を持つ少女が国を救う。古代和風幻想記! 兜坂国の斎庭(後宮)は、神を招き、もてなす場。 人や動物たちと似た実体を持つ神々は、豊穣と繁栄を招く反面、ひとたび荒ぶれば恐ろしい災厄を国にもたらす。 地方の郡領の娘・綾芽は、斎庭の女官になるために都を訪れた。 その目的は、親友の那緒が斎庭で不審な死を遂げた事件の真相を探るため。 そこで偶然、荒ぶる女神を鎮めてみせた綾芽は、王弟の二藍に女官として採用される。 二藍は、人の身でありながら神気を帯び、心術を操る「神ゆらぎ」という存在だった。 二藍もまた、那緒の死に隠された謎を解こうとしていた。 折しも兜坂国は、神の気まぐれにより滅亡の危機に瀕していた。 激動の運命に巻き込まれた綾芽と二藍は、国を救うことができるのか…。
|