「ゴンサレスのキリスト教史」は、2002年・03年に邦訳上下巻が刊行されて以来、わが国で最も信頼できる通史として多くの読者を獲得してきた。キリスト教史上の重要人物の生涯や思想、教会の歩みを、社会全体との関わりの中でエピソードを追って物語のように読み進めることができる。 2010年に刊行された原書下巻の増補新版は、宗教改革に1章、現代史に2つの章が増補されたのみならず、随所に修正と改訂が施された。 本書は、その増補新版に基づく待望の邦訳であり、その結果旧版より80頁以上も増えた。 キリスト教が近代世界の形成の中でたどった激動の歴史を詳述し、変化する社会的文脈況の中で信仰のかたちが多元化・多様化する状況を活写する。 キリスト教の未来のアイデンティティを考えるために必読の歴史書である。
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