哀しくも美しいモンゴルの民話『スーホの白い馬』。 この愛されてやまない名作を、英語・日本語の素晴らしい朗読と臨場感のある良質な音楽によってドラマチックに再現されたシリーズが「英日CD付英語絵本」です。翻訳された英語絵本のページを開き、赤羽末吉さんの描く見開きいっぱいに広がるモンゴルの大草原を前にCDをかけてみましょう。
To the North of China, in Mongolia, extends a broad, grassy plain. 中国の北のほう、モンゴルには、ひろい草原がひろがり、 The people who live there have kept sheep, cattle and horses for many ages. そこに住む人たちは、むかしから、ひつじや、牛や、 馬などをかっていました。
英語、日本語と交互にバランス良く入る朗読はなんともリズミカルで明快。物語に更なる抑揚をつけて私たちの想像力をかき立ててくれます。こだわりの音源は、一流のスタッフとキャストによるもの。音を聴くだけで情景がぱっと目に浮かぶその世界観は、まるで上質な1本の映画を見ているような気持ちになります。母国語の日本語を大事に考えている作品だからこそ、豊かな日本語と英語の表現が自然と身につけられるよう工夫がされているんですね。 何度も何度も繰り返し音声を聴いているうちに耳が慣れてきて思わず真似をしたくなるんです。
スーホが瀕死の馬を抱えながら、声をころしてもらす台詞や、 "White horse, my dear white horse, please don’t die!" 「白馬、ぼくの白馬。死なないでくれ!」
夢の中で、スーホに語りかける白い馬の心優しい台詞など、 "Thay way, I can always be beside you. I can comfort you." 「そうすれば、わたしはいつまでも、 あなたのそばにいられます。あなたをなぐさめてあげられます。」
そこには、「こういう気持ちを伝えたい」という感情と言葉(英語)が結びついた時に、初めて発することができる自然な英語のコミュニケーションがあります。子ども達はそれを絵本の世界から大人が想像する以上に感じ取り、自分のものにしていくようです。小学校での英語劇に「CD付英語絵本」シリーズが使われているというのも納得ですよね。絵本の世界をより深く楽しみ味わい、そして心から感動し、英語に触れることができたら子どもにとって忘れられない経験となることでしょう。 英語絵本の巻末には、本文内容(英語日本語併記)ガイドもありますから英語に不安のある方でもご心配なく。馴染み深い名作絵本の翻訳版は、肩肘はらずともやさしく私たちを英語の世界へと導いてくれる案内役となってくれそうです。『スーホの白い馬』をよくご存知の方もはじめて出会う方も一度この世界を味わってみてください。今までに体験したことのない新しい世界が待っているはずです。 子どもの英語教育にはもちろんのこと、是非とも「子どもの頃に読んだ懐かしい名作を音で聴いてみること」大人の方にもお薦めしたいです。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
モンゴルの昔話。少年スーホと白い馬の出会いと別れ。やさしく、美しい、そしてどこかもの悲しいひびきは聞く人の心をゆさぶります。美しい音楽も魅力的です。赤羽末吉の絵も秀逸。
モンゴルの民話「スーホの白い馬」。
小学校低学年までに絵本で読んでほしかったのですが、我が子はあまり興味を示さず読んできませんでした。
小学校中学年になった今、今なら英語絵本をすすめたく思いました。
CD付きなので読み方や発音に自信がなくても安心ですし、日本語訳もあるのでわかりやすいです。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子10歳)
|