この学校の図書室は、謎と名著で満ちている! 私立リベルタス学園中等部の図書室にある、特別な「相談室」。 そこでは図書委員が、学校で起こるさまざまなトラブルを解決していました。 秘密は厳守、報酬は「紙の本」。
校舎裏に現れた青い幽霊。 密室のはずの茶室に生けられる花。 宝のありかを示す奇怪な暗号文。
今年リベルタス学園に入学し、図書委員になった主人公・井吹葉月も、「相談室」のメンバーのひとりとして学校の謎に関わっていくことに! しかし、物語最大の謎はずっと、葉月自身と共にあったのです──。
「5分間ノンストップショートストーリー」シリーズ4作目!
鋭い推理力と深い本の知識を持ちながら、ひねくれ者でおれさま気質な先輩「キサラギ」や、 近代日本文学を愛し、夏目漱石の大ファンである、図書委員最愛の妹キャラ・井吹葉月。 彼らをはじめとする個性ゆたかな図書委員のメンバーが、本にまつわる数々の謎とトラブルを解決していきます。
1話ごとに1ヶ月、葉月が入学した4月から、翌年3月までの1年を描いた全12篇! それぞれのエピソードでは、その物語に重要な関わりのあるものをはじめとして、色々な「本」が引用されています。
太宰治の『走れメロス』や、夏目漱石『こころ』からはじまり、京極夏彦『魍魎の匣』や、冲方丁『マルドゥック・スクランブル』も! 他にも童話や雑誌、ミステリーから学術書まで、ジャンル横断名著ぞろい!
エピソードの間には「リベルタス図書委員だより」と題して、一冊につき図書委員のメンバーがひとり、登場した書籍の紹介をしてくれていて、それも外伝的な楽しみがある嬉しいみどころのひとつ。
満点の星の下、お互いの関係を見直す、ちょっと切ない夏合宿── トラブルの起きないはずがない! てんやわんやの文化祭── 図書委員の面々と過ごした一年の青春が終わりに近づくとき、思わずはじめから読みなおしたくなるような、驚愕の秘密が明らかに……!
読みやすい青春ものの連作短編として楽しませてくれるのはもちろん、普段は読まないジャンルの本に興味を向け、読書の幅を広げるきっかけにもなる一冊です。
(堀井拓馬 小説家)
リベルタス学園の様々な相談事をキサラギとはづきの凸凹コンビと個性豊かな図書委員たちが解決する、「本」が鍵となる12か月12通りの謎解きショートストーリー。
【本書の特徴】 ★5分で読めるショートストーリーだから朝読にぴったり! ★銀河鉄道の夜、こころ、走れメロスなど名著が27作品登場します。 <登場人物による名著の読書案内付き> ★ラストには「まさか!」の結末が待っています!
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