春においしいタケノコ。 「竹」の「子ども」っていう意味なんですって。 料理する前のタケノコと、緑の枝や葉が生えた細長い竹。 比べてみると、色も形もぜんぜん似てない。 本当にタケノコって、竹の子どもなの?
写真で見ていこう。 竹林の地面にほんのちょっと顔を出したタケノコを、土から掘り出すと……。 わあ、大きい! この皮、ぜんぶむいたら何枚あると思う? 実際に皮をぬがせてみたら、中身がすごく小さいのがわかります。
地面に生えたままほうっておくと、タケノコは15日であっという間に1メートルくらいになるんですって。 それでもまだまだ伸びていって……。 50日くらいで13〜14メートルもある竹になる! タケノコの皮がどのようにはがれていくのか、中身の節と節のあいだの部屋がどんなふうに伸びて、増えていくのか。 改めて断面写真や、定点写真で見ると、よーくわかるんです。
科学絵本「しぜんにタッチ!」シリーズの中の1冊。 このシリーズは「ふしぎだな」とみんなが思うことを、写真を使って丁寧に分解し、読み解いて伝えてくれます。 人間の暮らしと自然との関わりを、親しみやすい視点で教えてくれるシリーズです。
タケノコは春が旬の食材ですが、子どもたちは普段「なぜ春なのか」を想像することも少ないかもしれません。 「竹」の「子ども」が大きくなる前、そのぐんぐん伸びる命のパワーごと、私たちはもらって調理して食べているんですね。
植物のふしぎ、食べ物のふしぎ。 そして短い間にぐんぐん世界が変わる「春」の驚きを、本書でたくさん感じてくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
春が旬の食材タケノコ。じつは、50日ほどで13〜14メートルもある竹に成長するのです。本書では、タケノコと竹との関係や、タケノコが皮に包まれている秘密を紹介。そして、どのように成長していくのかを、連続写真やしかけページを使って見ていきます。自然が持つ生命力に驚き、食卓に上る食材が自然の恵みであることに気づかされる絵本です。
たけのこは、これまでも何度も食事に出していましたが、その「たけのこ」の正体を知らなかった息子が興味津々な様子でお話を聞いてくれました。一方、小学生の娘にとっては、たけのこの成長スピードの速さが印象的だったようです。学びの多い写真絵本でした。 (さくらっこママさん 30代・ママ 女の子7歳、男の子5歳)
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