ウッソースやきそば

おひるどき、とあるやきそば店にサラリーマン風のお客がやってきます。「おもての かんばんの『ウッソースやきそば』っていうの、ちょうだい」。すると店長さんの目がきらりと光って、「ふつうの やきそばと おもったら おおまちがい」と材料の解説をはじめます。でもその説明が、かなりあやしいのです。パンダが山奥で作った誰も知らない特別なめんだとか、月の畑でとれたうちゅうキャベツだとか……。自らをウッソースやきそばと名乗るやきそば名人のうそ話が続きます。

作者は、『おばけのひやめしや』や『しょくぱんちゃん6しまい』など、ユーモアあふれる楽しい絵本を多数描く、ささきみおさん。茶目っ気たっぷりのキャラクターと、最高に美味しそうなやきそばを、思う存分味わえます。

ウッソースやきそばは、うそばかりつく困ったやつですが、腕前は本物。本気を出して作るやきそばは、お客さんが一生忘れないよと言ってくれるほどの出来栄えです。このおはなしを読んだら、きっとやきそばが食べたくなるはず。親子でウッソースやきそばを作ってみるのも楽しそうですね。

（出合聡美  絵本ナビライター）

自称焼きそば名人の作る「ウッソースやきそば」は、パンダが山奥で作った麺に、月の畑でとれたキャベツ、秘密の谷に流れるソースを使っている……って、それホント？　どうもあやしい、ウソが大好きな主人が作ったソース焼きそば。名人というその腕は、ウソ？　ホント？　楽しく笑って、思わず食欲もわいてくる絵本です。

タイトルのウッソース？　やきそばおいしそう！