ハナはいきものが好き。なかでもヘビが一番好き。しゅるると伸びる舌に、きれいなからだの模様。コマルバチも好き。カエルも好き。お腹はピカピカひかった真珠みたい。トカゲもミミズも。コウモリも。でも、おねえちゃんはいつも言う。
「ハナちゃんが好きなものって、なんだかへん」
そうなのかな。もちろん、お人形やリボン、ピンク色だって可愛いけれど。でもやっぱり、やっぱりハナはヘビが好き。みんなに会わせてあげれば伝わるかな。ある日ハナは、好きなものを全部を持って学校に行ってみると……?
好きなものは好き。ハナの感性は、おかしなどころか、とても鋭くて豊か。ハナの視点で見たいきものたちの魅力的なこと! でも、好みは人それぞれだものね。その気持ちが伝わるともだちが一人でもいれば、ね。
自由でダイナミックな線とポップな色彩。ワクワクするような絵で楽しませてくれるのは、版画家・蟹江杏さん。絵本から伝わってくる「好き」という気持ちは、きっとどれも本物。それはきっと、作者の感性と重なっている部分がたくさんあるからなのでしょうね。ヘビがオシャレに見えてきた!? ハナが世界を広げてくれますよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ハナはいきものがすき。でも、ハナがすきないきものはきもちわるいとか、へんとか言われる。それでも「やっぱりみんなにすきになってもらいたい!」と思ったハナは、ある日、みんなのところへいきものたちをつれていくことにしたのです……。子どもを見つめ続ける版画家蟹江杏がおくる全ての子のための絵本。
生き物が好きなハナ。特に好きなのはへびで、ほかにもカエルやトカゲやミミズや…どちらかというと苦手な人がおおい生き物が好きです。自分の好きな物をみんなに紹介したいハナですが…。
好きな物を好き、といえること。好きな物を、自信を持って好きでいられることは、実はなかなか難しいんじゃないかと思います。それができるハナが頼もしく、自分もそうなりたいし、子ども達にもそうあってほしいな、と思います。
☆4つなのは、絵柄が、私にはちょっと強すぎるからです。 (こはこはくさん 50代・ママ 男の子13歳)
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