魔法や不思議が大好きで、でも、それが本当にはないということに、がっかりしてしまったひとりのお姫さま。 そのせいで眠れなくなってしまった彼女のために、「物語屋」を名乗るひとりの青年が、お城をたずねます。 お姫さまのために、彼は不思議な物語の数々を語って聞かせました。
ドラゴンの血を流す木。 ガラスのように透き通った花。 ひとりでに歩き回る石。
すてきな物語の数々に心ときめかせるお姫さまですが、やっぱり、それが本当ではないことに悲しみをおぼえます。 「そんなこと、魔法使いでもなければ無理ね」 ところが物語屋は、そのお話のどれもが、まるで魔法のようだけど本当にあるものだというのです──
フシギすぎるけど、魔法じゃない。ウソみたいだけど、ファンタジーじゃない。
この地球上で本当に出会える、不思議な植物や生き物、風景を、物語屋の語るフシギなお話と共に紹介する一冊です。
ひとりでに歩く石なんてあるわけない? ところが、ほんとにあるんです! 誰も動くところを見たことがないのに、蛇のような軌跡を残して動き回る無数の石たち……。100年以上ものあいだ、おおきなミステリーとして人々を悩ませてきた石の謎も、ついには明かされ、そしてその真実が本書に記されています。
それに、水の中を流れる川! 美しい泉の水中をたしかに流れる、ゆるやかな流れの存在……。想像してみるとウソみたいな光景ですが、やっぱりそれも本当にある場所の話! そのメカニズムを解説する本書では、透明なグラスの中にその光景を再現する実験の手順も記載されています。
この地球にもまだまだ、私たちの思い込みを打ち砕き、常識をぬりかえてしまうような物事がたくさんあるのだと、おどろかされます!
幻想的でありながら、たしかに現実に存在する、美しき自然科学の世界! 読んだらすぐ誰かに話したくなることまちがいなしの、物語とともに楽しむ新感覚魔法図鑑です。
(堀井拓馬 小説家)
ある国に、なかなか眠りにつくことのできないお姫様がいました。 すると、「物語屋」という一人の男が城にやってきて、自分なら、「まるで魔法のようだけれど、本当にある話」をお姫様に話して聞かせ、お姫様を眠らせることができるというのです……。 透明になる花、空飛ぶ種、動き回るスライム、永遠の命、いちごミルク色の湖、ひとりでに動く石、過去を見る方法……。 物語屋が聞かせる、とても不思議で神秘的だけれど、本当にある話を、「植物」「生物」「風景」「科学」の4つのテーマで30話紹介。 物語屋の話のページは美しいイラストつきのファンタジー物語風。解説のページは写真と図解が豊富で、秘密の魔法図鑑のよう。 ワクワク読めて自然科学への興味が広がる1冊!
タイトルにひかれて読み始めたので、思っていたのとはちょっと違うのですが、これはこれで面白いです。
おとぎ話のような部分は好みが分かれるところだと思いますが、紹介されている世界の不思議な現象や面白い植物、生き物などは本当に興味深いです。
テレビのクイズ番組に登場するようなものも多く、注目度の高い内容なのだと感じました。 (hime59153さん 40代・ママ 男の子11歳)
|