
家に帰る途中、大きなツリーが道を明るく照らしていました。「クリスマス・ツリー、うちにもあったらいいなぁ」と、男の子は思います。家に着いて、部屋でクリスマスパーティの準備をしていると、前のクリスマスにもらった箱の中から、「しゃかしゃかしゃか」という音が聞こえてきました。
ずっと前から空っぽの箱。「へんだなぁ」と中を覗いてみると、箱の中にはなんと、サンタクロースのような格好をした小さなおじいさんがいました。箱の中には土があり、おじいさんがその土を耕していたのです。おじいさんはピカピカした金色の「クリスマスのたね」を埋めます。
作者のおかいみほさんは、イタリア在住。土の精製工場・アトリエ・やきもの工房を北イタリアの地に開き、30余年になります。エッセイ・絵本も国内外にて多くの作品が出版されています。
クリスマスツリーや街並み、教会などのシーンから、絵本全体にヨーロッパの雰囲気が醸し出されています。でも男の子とおじいさんがお母さん手作りのおにぎりを食べるシーンはとても日本的。ヨーロッパの文化と日本の文化が見事に融合しています。これは和洋折衷のおしゃれなクリスマス絵本と言えそうです。
(出合聡美 絵本ナビライター)

いえでクリスマスパーティの準備をしていると、どこからか小さな音が聞こえてきました。 どうやら、前のクリスマスにもらったプレゼントの箱の中から聞こえてくるようです。 そうぅっと箱を開けてみると、中には「クリスマスのたね」をもった、小さいおじいさんがいました。

クリスマスシーズンにぴったりな絵本です。
未就学児への読み聞かせにもいいですが、小学校低学年のお子さんの一人読みにも丁度いいと思いました。
クリスマスプレゼントとしても喜ばれそうですね。
夢あるクリスマスを子供たちには過ごしてほしいです。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子11歳)
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