「ねえねえ。おとうさん。ぼくたち『ワニ』はどうして『ワニ』っていうの?」 「それはね、獲物を捕まえる時『ワッ!』って驚かして、獲物がとれると『ニッ!』って笑うからだよ」 「じゃぁ『ブタ』は?どうして『ブタ』っていうの?」 「じゃあ『タヌキ』はどうして『タヌキ』なの?」
ワニの子どもの素朴な疑問が続きます。それに対し、お父さんの回答はそんなバカな! と思わずツッコミを入れたくなるものばかり。そんな風に、ジャングルを散歩中のワニの親子のおしゃべりから、楽しい想像の世界が広がっていきます。
作者は『いちにちパンダ』(小学館)や『うごきません。』(パイインターナショナル)などなど、多くの人気絵本の文章を手がける大塚健太さん。動物の名前を使った言葉遊びはなんとも大胆でユーモラスです。
イラストを描くのは、新鋭の画家うよ高山さん。うよさんの描くゆるくてかわいいイラストたちは、見ていて心が和みます。動物たちのキュートな表情やしぐさ。ページにこっそり散りばめられた脇役たちの活躍も見逃せませんよ!
ユーモラスな画面の中から、親子の間に流れる優しくて温かい空気がしっかり感じられる作品です。この世界観を、ぜひ小さい子どもから大人まで、みんなで味わってくださいね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
思わずクスッと笑ってしまう親子の会話
ワニの親子がジャングルを散歩しています。「ねえ ねえ。おとうさん。ワニはどうしてワニっていうの?」「それはね、えものをつかまえるとき『ワッ!』っておどろかして、えものがとれると『ニッ!』ってわらうからだよ。だから『ワッ!ニッ!』だ。」「へぇ!じゃあブタはどうしてブタっていうの?」 素直に質問をぶつけてくる子どもに、適当な答えを続けるお父さん。さてどんな結末が待っているのでしょう?
【編集担当からのおすすめ情報】 数々の絵本作品の文章を手掛ける大塚健太さんの文章に、韓国のNAMIコンクールで最終選考にも選ばれた新鋭うよ高山さんのゆるくてかわいい絵が、見事に化学反応を起こしました。ユーモアたっぷりのクスッと笑ってしまう展開ですが、質問に自分だったらどう答えるかをお互い話しながら、親子で読み進めるのもいいかもしれません。
この本を読ませて頂いて、とても感動しました。これはひじょうに面白くて、心が和む本です。私は昔からダジャレが大好きで、今もずっとダジャレを大切にしています。そんな私にとって、この本はとても関心がありました。素晴らしい本だと思います。 (水口栄一さん 60代・その他の方 )
|