150年前のアリスの夢を叶えた挿絵たっぷりの豪華本
『不思議の国のアリス』といえば、誰もが知るルイス・キャロルの名作です。 物語が誕生したのは、1865年……よりも3年前。ルイス・キャロルが、当時親しくお付き合いしていたリデル家の少女アリスのために書いた、同じ「アリス」という名前の女の子を主人公にしたおはなしが元になっています。 「たいへん、たいへん! 遅刻だ!」と慌てて走って行くウサギを追いかけて、穴に飛び込むところから始まる大冒険。不思議な飲み物に変なお茶会。話しかけてくる大きな虫に、消える猫!
わくわくする不思議な世界にユニークなキャラクターが登場し、主人公のモデルになったアリスだけでなく、国境も時間も年齢も性別も越えて、たくさんの人に愛されてきた物語が、150年の時を経て究極の形になりました。
POINT:1 原書初版をイメージした装丁 本を手に取って真っ先に目に飛びこんで来る、鮮やかな赤と金色の箔押し。この配色、実は1965年に印刷された赤い布地に金箔を押した装丁を思わせる作りになっています。 表紙カバーには、アリスを取り巻くようにチェシャーネコやハートの女王などのキャラクターが登場していますが、カバーを取った表紙もまた、シックで素敵なデザインになっています。
POINT:2 カラーもモノクロも豪華な挿絵 物語の中で、お姉さんが読んでいた本をチラッと見たアリスは、「絵もないむずかしい文章ばかりの本なんて、つまんない」と言います。そんなアリスの願いを叶えたのが、この本を作ったクリス・リデル。イラストレーターであり作家であり、風刺漫画家でもある彼は、子ども向けの本の著名なイラストを表彰するイギリスの文学賞「ケイトグリーナウェイメダル」のほか、さまざまな賞を受賞しています。
POINT:3リズミカルでわかりやすい文章 この本は、ジョン・テニエル卿生誕200周年を記念して出版されたスペシャル・エディションを、日本語に訳して出版したものです。訳者は長友恵子さんは、『ピーターラビットのクリスマス 25の物語のアドベント』(文化出版局刊)や『ビアトリクス・ポターの物語 キノコの研究からピーターラビットの世界へ』(西村書店」などを手掛けた翻訳家・エッセイストさんです。
ルイス・キャロルが書いた絶妙な会話劇を大切にしたという英語版に習って、軽やかでリズミカルな文章となった日本語は、小学生でも理解できるやさしい表現で読みやすくなっています。しかも、ひとり読みもできるように、漢字にはすべてひらがながふられているのもポイント。 行間には余裕があり、文字も大きめ。そして実は本の紙が、つるつるスベスベしていたやわらかい手触りで、とってもめくりやすい! ひとり読みに挑戦しはじめる子へのプレゼントや、お祝いにもぴったりです。
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