刀を包丁に替えた時吉とおちよの夢が叶った。二代目の千吉が祝言!
初めて花板としてのどか屋の春を乗り切る千吉は……。 折しも道行く人をあおって恐怖を撒く大八車の暴挙に、黒四組下賜の十手が唸る!
元武家で、刀を包丁に持ち替えて料理人になった時吉は、師匠である長吉の娘のおちよと結ばれ、跡取り息子の千吉が生まれた。 のどか屋は二度の大火で焼かれたが、多くの常連客に支えられ、旅籠付きの小料理のどか屋としていまものれんが続いている。 来年からは、千吉がのどか屋の花板で、おようが若おかみ、おちよは大おかみだ。時吉はやがて長吉の見世を継ぐことに……。
************************本書に登場する小料理 ******************************* ・鯛の姿づくり ・赤飯折詰 ・寒鰤の炊き込みご飯 ・寒鮃の湯ぶり ・金麩羅 ・三色玉子焼き ・青柳の玉子とじ丼 ・海山雑炊と鯛煮麺 ・七草ご飯 ・納豆の青紫蘇揚げ ********************************************************************************
◆ 著者について 倉阪鬼一郎 くらさか・きいちろう 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。印刷会社勤務を経て1998年より専業作家。 ミステリー、ホラー、幻想、ユーモアなど、多岐にわたる作品を精力的に発表する。 2008年「火盗改香坂主税 影斬り」(双葉文庫)で時代小説家としてデビュー、好評を博す。
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