【鴻上尚史、渾身の一作!】 「演劇は劇場にだけあるものではありません。あなたがいて、目の前にもう一人の人間がいれば、またはいると思えば、そこに演劇は生まれるのです。もし、あなたが目の前にいる人に何かを伝えたいとか、コミュニケートしたいとか思ったとしたら、演劇のテクニックや考え方、感性は間違いなく役に立つでしょう」――鴻上尚史
【内容紹介】 日本人が、「空気」を読むばかりで、つい負けてしまう「同調圧力」。 でも、その圧力を跳ね返す「技術」がある。 それが演劇。 「空気」を創る力は、演劇的な思考と感性によって磨くことができるのだ。 なにも舞台に立ったり、俳優を目指したりする必要はない。 本書で、演劇の基礎に触れて、日常の生活で意識するだけ。 長きにわたるコミュニケーション不全の時代に、人間らしい交感の喜びを取り戻し、他者とともに生きる感性を育てる方法を具体的に説く画期的な指南書。
【目次】 ◆第1章 演劇とは何か? ピーター・ブルックの言葉/演劇とは、俳優と観客である/人間は演じる存在/私達の人生は演劇そのもの ◆第2章 映像との違い 「演劇」と「映像」はどう違うのか?/演技の違い/俳優の感じた感情は、観客に伝わる ◆第3章 ライブであるということ 演劇はお客さんによって変わっていく/「舞台の上で漂う」/「二日目落ち」 ◆第4章 一人と大勢 「幻の共同体」─―観客が観客に出会う/神なき祝祭/「たった一回」の愛おしさ ◆第5章 演劇と小説 演劇の情報量/小説の内面描写/「リアリティの幅」 ◆第6章 情報化社会と演劇 「より多くの人へ、より速く、より正確に」への懐疑/「より親密に、より着実に、より創造的に」 ◆第7章 演劇の創り方 演劇の面白さは俳優の面白さ/演技は「心の旅」/スタニスラフスキーの「与えられた状況」/どんな役でも人生の可能性のひとつ ◆第8章 なぜ子供達に演劇が必要なのか 他人を生きて、発見する/演劇系の学生の「コミュニケーション能力」の高さ/シンパシーとエンパシー/接客マニュアル/本気で人と話そうとしない日本社会 ◆第9章 演技の上達について 上達の秘訣は場数/リーディング/演劇は必要か
【著者略歴】 鴻上尚史(こうかみ しょうじ) 作家・演出家。1958年愛媛県生まれ。 早稲田大学在学中の81年に劇団「第三舞台」を結成。「朝日のような夕日をつれて ’87」で紀伊國屋演劇賞団体賞、「スナフキンの手紙」で岸田國士戯曲賞。戯曲集「グローブ・ジャングル」で読売文学賞受賞。日本劇作家協会会長も務めるなど日本の演劇界を牽引。 『不死身の特攻兵』(講談社現代新書)などのベストセラーも。
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