表紙の子どもは1歳から2歳くらいといったところでしょうか。
見てください、この指先、足のかたち。まんまるのあたま、ちょこっと生えた髪の毛。「うちの子に似てるわ」と思うのはわたしだけではないでしょう。
なにかができるようになることが、こんなにも驚きと喜びに満ちていることをおとなになるとすっかり忘れてしまっています。子どもが我が家にやってきてそのことに気づきました。
すわる、はう、とぶ、ふみならす、おどる、ころぶ、はしる、すべる、のびる、ける、かがむ、ふる。
何気ない動作ですが、生まれてからできるようになるまでには段階があります。できそうでできなかったりする、その合間も楽しいものです。ついにその動作ができるようになったときの得意気な表情といったら! 輝いています。ぜひとも写真と親の心に焼き付けて残しておきたいものです。
「ころぶ」も「できる」のなかに含まれているのがいいですね。
ボタンのはずれたシャツの首周り、足つきズボンのちょっと伸びた先っぽ、シャツから出ているおなかや背中、かがんでいる子どものかかと。
細かい描写に作者の技量と子どもに対する観察眼、あたたかいまなざしを感じます。
「はじめてのえほん」(「みる」「きく」「さわる」「できる」の4冊)の中の一冊です。14cmのボードブック絵本、あかちゃんから楽しめますよ。 (ゆうたのーとさん -・絵本紹介サイト )
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