平安時代後期の官僚であり、歌人としても活躍した大江匡房。 宮廷儀礼の参照元となった有職故実書『江家次第』を著し、神仏への信仰の礎を作るなど、後世に大きな影響を及ぼす多くの業績を残した。
しかし、秀でた官人としての顔の一方で、大江匡房は鬼、土蜘蛛、御霊、傀儡、占い、呪術、陰陽道などと深くかかわり、菅原道真や小野篁、吉備真備といった伝説的人物にも心を寄せた。 その理由はなんだったのか? 未来を予言する詩といわれる『野馬台詩』の読解に込められた秘密とは?
謎多きこの人物に、伝承や怪異に造詣が深い作家・加門七海が史実をもとにした大胆な推理で迫る!
【目次】 序章 主な登場人物紹介 第一章神を創った男 一 官人・大江匡房 二 小野篁と?惑星 三 鉄鼠の血 四 大江一族と頼光四天王 五 天門攻略 六 阿保親王 七 神を創った人々 八 傀儡子たち 第二章鎮魂の技術者 一 鬼の道 二 出雲と御霊 三 黄泉と土蜘蛛 四 御霊としての吉備真備 第三章『野馬台詩』開封 終章 後書き 野馬台詩 巻末資料 主要参考文献
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