日々の暮らしや仕事の課題、さらには大きな社会問題まで、その解決策は行動経済学にある。急速に普及したテレワークで生産性を上げるには? 新型コロナウイルス感染症対策にはどんな政策が有効? 経済活動と感染対策を両立させるには? 最低賃金の引き上げは所得向上につながる? 私たちが何気なくしがちな“非”合理なクセに、そして目の前に立ちはだかる大小の課題に、最新の経済理論を駆使して処方箋を示す。
『行動経済学の処方箋』目次
プロローグ 経済学の常識、世間の常識
第一章 日常生活に効く行動経済学 1 「得る喜び」より2倍大きい「失う悲しみ」 2 宿題を先延ばしにしないためには? 3 よい生活のためにも初期設定が重要 4 「みんながしている」の効果 5 行動経済学で考えるお金の貯め方 6 人は誰にも偏見がある 7 悩んだときは変化を選ぶ 8 合理的な選択へと導くナッジ
第二章 行動経済学で考える感染対策 1 新型コロナウイルスへの10の手段 2 自粛していない人がこんなにいます 3 ワクチンの接種意向は高い 4 社会を縛る思い込み 5 古くて新しい生活様式 6 床に描いた矢印の効能
第三章 感染対策と経済活動の両立 1 ワクチン接種が行き渡った後の社会 2 なぜ日本人は社会経済活動よりも感染対策重視なのか 3 指数関数を直感する「70の法則」
第四章 テレワークと生産性 1 コロナ禍で進んだテレワーク 2 同僚と働くピア効果 3 オンライン会議は創造性を阻害する? 4 体罰を有効と思い違うワケ 5 仕事の「意味」と労働意欲 6 行動計画が悩みを減らす 7 良い人間関係が生産性を高める 8 ボトルネックを見つける
第五章 市場原理とミスマッチ 1 品不足になったマスクとトイレットペーパー 2 ラグビー日本代表と外国人労働者 3 誤解されてきたアダム・スミスの「国富論」 4 最低賃金の引き上げは所得向上につながるか? 5 企業の社会的責任と従業員の採用 6 「もったいない」で損してない? 7 贈り物の経済学 8 税制がもたらす意外な変化
第六章 人文・社会科学の意味 1 社会の役に立たない学問なのか? 2 反事実的思考力を養う 3 神社・お寺の近所で育つと
エピローグ 経済学は役に立つ
参考文献
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