第2期【白の闇】篇刊行。 堂々のシリーズ完結! 大好評シリーズ「アルケミスト双書」、 『闇の西洋絵画史』篇、全10巻がついに完成!! 西洋美術の「闇」の側面を浮かび上がらせる、 妖しくも美しい西洋絵画史シリーズ(フルカラー)。
著者は編集者で評論家の〈山田五郎〉。
■著者・山田五郎より 西洋絵画には、 教科書には載せられない「影の名画」もあれば、 逆によく見る名画に「影の意味」が 隠されていることもあります。けれども、 今日の感覚では不健全と思える表現や寓意も、 描かれた背景を知れば納得でき、 見え方が変わってくるはずです。 西洋絵画の本質は、 その最大の特徴である陰影法と同様に、 光のあたる表面だけではなく 闇の側面も見ることで、はじめて立体的に 浮かび上がってくるのではないでしょうか。
■本シリーズの特徴 ・1冊1テーマを詳説 ・類をみないユニークな切り口 ・1冊あたり約70作品を掲載 ・コンパクトで瀟洒な造本 ・本物の美術の教養に ・ゲームや漫画他、創作のための資料としても
■シリーズ *第2期:【白の闇】篇 〈6〉天使 〈7〉美童 〈8〉聖獣 〈9〉楼閣 〈10〉殉教
*第1期:【黒の闇】篇 〈1〉悪魔 〈2〉魔性 〈3〉怪物 〈4〉髑髏 〈5〉横死
■まえがき(〈8〉聖獣) 聖獣には、大きく分けて2種類あります。 ひとつはユニコーンやグリフィンなど 空想上の動物で、人に恵みをもたらすもの。 中国の麒麟や鳳凰と同じ「瑞獣」です。 同じ架空の生き物でも、人に害をなすものは、 怪物や悪魔の範疇に入れられます。 もうひとつは、羊や鹿など実在の動物で、 ギリシャ神話の神々の使いや キリスト教の聖人の象徴とされるもの。 日本の山王神に対する猿や 稲荷神に対する狐と同じ「神使」です。 いずれも歴史画や宗教画において 登場人物が誰であるかを示す「アトリビュート(持物)」 として描かれることが多いので、 聖獣への理解を深めておくと、 西洋古典絵画の解読に役立ちます。
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