旧約聖書学・聖書考古学の第一人者である著者が近年行なった11の講演を収録。第1部では、旧約聖書で説かれる愛の倫理や希望の意味、同書に見られる「ヨベルの年」の現代的意味、そして社会的弱者に対する眼差しが丁寧に描かれる。第2部では、イエスの誕生やキリストの復活、信仰や良心について、そして著者が長年関わってきた無教会の提唱者である内村鑑三の贖罪信仰が語られる。聖書や信仰に対する深い理解へといざなう一冊。
【目次】 まえがき
第T部 旧約聖書に学ぶ 人はひとりではない──旧約聖書にみる愛の倫理 出エジプト伝承の史実性とその思想的意義 ヨベルの年の現代的意義 旧約聖書にみる「孤児と寡婦」そして「寄留者」 預言者アモスの獅子吼 絶望という希望──ヨブの場合
第U部 信仰を語る 東方の博士たちと羊飼い 「霊の体」 見えない神を信ずる われここに立つ──良心について考える 内村鑑三の贖罪信仰──その特色と現代的意義
あとがき
|