「崖っぷちでの柔軟性こそ、激変期のビジネスに必要なマインドセットである。」 苦節10年、初めて承認された薬が世界を救った。 破壊的イノベーションの全内幕!
mRNA技術による治療薬の開発という野望を掲げ、2010年に創業したモデルナだったが、 一向にその開発は成功しなかった。そこで治療薬開発の優先度を下げ、 より実現可能性が高いワクチン開発でひとまず成果を出すことに方針転換する。 そこで得た結果が評価され、獲得した資金で上場を成し遂げる。この上場自体は うまくいかなかったものの、このワクチン開発への転換という柔軟な決断こそが、 2020年の新型コロナウイルスワクチンの開発成功という劇的な大逆転を導いたのである。 「窮地での臨機応変な意思決定」によりイノベーションをなしとげた、 この驚異の企業のビジネスマインドを徹底解明する。
◆目次 プロローグ 疾病X 第1章 運命を変える 革新的企業はいかに創業されたか 第2章 mRNAの可能性 未知の技術にかけるのはどれほど大変なことなのか 第3章 ケンドール・スクエア なぜこの立地が武器になるのか 第4章 mRNA技術の実現 なぜモデルナはワクチン開発へシフトしたのか 第5章 散々な船出 なぜ期待のユニコーン企業の上場はうまくいかなかったのか 第6章 新型コロナウイルスの脅威 ワクチン開発を成功させよ 第7章 mRNA−1273 なぜ異例の速さでコロナワクチン開発を進めることができたのか 第8章 追加資金 ワクチン開発のため資金をいかにして集めるか 第9章 ワープ・スピード なぜモデルナは政府との協業を選んだのか 第10章 治験と製造 その想像以上の困難 第11章 複雑な駆け引き 苦境をどうチャンスに変えたのか 第12章 科学の力 試験結果の数字から何が言えるのか 第13章 エビデンス ワクチンはどのように認可されたのか 第14章 喜びの涙 ワクチン開発の成功が人々にもたらしたもの 第15章 デルタ 変異する新型コロナウイルスにモデルナはどう対処したのか 第16章 まだ始まりにすぎない モデルナがもたらした「本当の勝利」とはなにか エピローグ
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