「働きやすい会社」を、なぜ若者は辞めてしまうのか? 新時代の、若者・仕事・日本社会を紐解く――
「今の職場、“ゆるい”んです」「ここにいても、成長できるのか」。そんな不安をこぼす若者たちがいる。2010年代後半から進んだ職場運営法改革により、日本企業の労働環境は「働きやすい」ものへと変わりつつある。しかし一方で、若手社員の離職率はむしろ上がっており、当の若者たちからは、不安の声が聞かれるようになった――。本書では、企業や日本社会が抱えるこの課題と解決策について、データと実例を示しながら解説する。
【目次】 ●はじめに――若者はなぜ会社を辞めるのか。古くて、全く新しい問題 ●第一章 注目すべきは「若者のゆるさ」ではなく「ゆるい職場」 1 若者の早期離職状況 2 これだけ変わった日本の職場運営ルール
●第二章 若者はなぜ会社を辞めるのか 1 グレートリセットされた日本の職場 2 好きなのになぜ辞めるのか 3 若者の「不安」の正体
●第三章 「ゆるい職場」時代の若者たち 1 二層化する若者 2 “白紙”でなくなる新入社員たち 3 「過去の育て方が通用しない」を科学する
●第四章 「ありのままで」、でも「なにものか」になりたい。入社後の若者に起こること 1 “優秀な若者”の研究 2 スモールステップで動き出す若者たち
●第五章 若者と職場の新たな関係 1 定着させることが本当の目的なのか 2 「コミットメントシフト」がもたらす新しい関係
●第六章 若手育成最大の難問への対処 1「ゆるい職場」時代の解決不能な問題 2 第一の難問に対処する 3 第二の難問に対処する
●第七章 助走としての学校生活 1 若者を育てるスタートライン 2 学びの動機はどうつくられるか
●第八章 ゆるい職場と新しい日本 1 キャリア選択が世界一自由な国をつくる 2 日本が今後直面する課題
●おわりに ●参考文献
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