がんばれ、生きろ。どすこい女! すべての女にハードモードな社会で、子を産むということ。
「じゃ、ママ、診察室Dへ」 ……マ、ママぁーーーー??!! フレディ・マーキュリーのように、私は心の中で絶叫した。
35歳、明らかに“ママタイプ”ではない私に芽生えたのは「子どもを持ちたい」という欲望だった。このとき、夫45歳。子どもができるか、できたとしても無事に産めるか、産んだとしてもリタイアできないマラソンのような子育てを夫婦で走りきれるのか。それどころか、子どもが大きくなったとき、この社会は、いや地球全体は大丈夫なのか? 絶え間ない不安がつきまとうなかで、それでも子どもをつくると決めてからの一部始終を書く妊娠出産エッセイ。
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