国宝とは、元来、数多くある文化財の中から政府が輸出を禁止したもので、近代の文化財保護制度の確立によって出現した。そして文化財の価値を判断するために、古くから継承されてきた宗教的感情移入を排除しつつ、近代的美術観や審美眼が新たに形成されたのである。
国宝というと奈良の大仏や法隆寺が目に浮かぶだろう。そのほかにも、各地に多種多様な国宝・重要文化財がたくさんある。実際に現地へ行って実物を見て、どうして数100年前のものが現在まで残っているのか、過去の歴史、社会、宗教、思想、美意識などに思いを馳せながら、自分なりの見識を磨いて現代社会に活用してほしい。
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