独立運動への圧力は、西姫と周囲の人々にも暗い影を落とす 複雑に絡まる運命が物語を導いていく
【11巻あらすじ】 日本の官憲による執拗な独立運動弾圧は、西姫と縁のある人々をさまざまな形で窮地に追い込む。 環(九泉)は、かつての仲間に裏切られて投獄される。その壮絶な最期は、崔参判家の悲劇の終わりを意味した。 しかし、独立運動に関連して夫の吉祥も拘束されてしまう。 西姫と吉祥の長男・還国は、思春期の悩みを抱え進路の選択に迷う一方で、間島で別れたきりになっている父親に会いたいという思いを強くしている。 西姫と姉妹のように成長して妓生・紀花となった鳳順は、心身共に病んで、平沙里の崔参判家に保護されていた。 その平沙里では農民たちの間で事件が起きた。過去からつながる運命の糸があちこちで交錯する。
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