転校生の木田君はいつもひとり、静かな点みたいに座ってる。あたしも小さな点だ。きょうもまだ、だれともしゃべってない。 ふとしたなかまはずれをきっかけに、小さな孤独を感じていたユイは、感想文の本をめぐって、おかあさんに言葉にできないもやもやした思いをいだいていた。 木田君が、感想文の本を「持っているだけでほめられた」と授業で発表していたのをきっかけに、少しずつ木田君としゃべるようになる。そこに、うるさくてユイの苦手だった草野君がくわわることになり……。 バラバラの点だった三人が「本を読むこと」を通して、少しずつつながっていく。3人のキャラクターが活きる楽しい物語。 第39回日産童話と絵本のグランプリ童話大賞受賞作品
タイトルが気になり、読んでみたくなりました。
「本を読む人が本を書く人でないように、本を書く人が本を読む人でもない」といったことを聞いたことがありますが、まさしくそれを体現しているようなおはなし。
本は読まないけれど、いろんなことに興味のある女の子。本を読む二人の男の子との交流の中でアイディアを持ち「本を書こう!」と思い立ちます。
柔らかな雰囲気の中にもユーモアのあるイラストが、おはなしとぴったりあっていました。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子19歳、女の子16歳、男の子14歳)
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