素敵な曲に心が動かされた時、どんな景色が思い浮かぶでしょう。 また美しい景色と出会ったとき、気持ちの良い体験をした時、静かに過ごす夜、誰かとの楽しい時間に、 ふと体の内側から知っている曲が流れてくることがあるでしょうか。
風のとおる部屋でピアノを弾いていた主人公は、うぐいすたちの歌声に乗って、旅へと誘われます。
美しい水の中で泳いでいる時に聞こえてくるのは、バッハの「イタリア協奏曲」 旅人になって星をながめる夜に聞こえてくるのは、モーツアルトの「きらきら星変奏曲」 すさまじい風のなかを歩く時に聞こえてくるのは、ベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ第8番」……。
出会う景色や体験とともに流れてくる美しい曲の数々。 作者の来迎(らいこう)純子さんが描く、色彩豊かでかわいらしい絵を眺めながら、そこに添えられている曲を調べて流してみると、いっそう絵本の世界に入りこめるような心地良さが感じられるでしょう。
絵本から音楽を感じるという新鮮な体験ができる一冊。 音楽から自由にイメージを膨らませる楽しさと、絵に音楽が流れる楽しさの両方を堪能してみませんか。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
星をあつめたようなきれいな曲を聴いたとき、どんな景色が思い浮かびますか。やっぱり星空?かがやく太陽?しずかな森?それとも… (本文より)
たくさんの作曲家の素敵な曲たち。ときにやさしい気持ちになったり、嵐のようなリズムにドキドキしたり。そこには、まるで遊園地で遊んでいるようなワクワクする時間があります。 自由なイメージで描いた音楽の世界です。
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