「あたし、ピンクがほしくてどうかなっちゃいそうなのに」 ビビはピンクできらきらしたものが大好きな女の子。 夢見る少女の世界のお話かな・・・と思いきや、 それだけでは終わらない、かなり骨太なお話が待っています。 子ども達なら誰でも覚えがあるはず。 自分の欲しくてたまらないものを、友達がたくさん持っている。 自分が欲しくてたまらないものを、なかなか親に理解してもらえない。 小さな体の中に沢山の心の葛藤を抱えるビビ。 でも、とうさんもかあさんもビビの気持ちが理解できていない訳じゃないのです。 「なにかを欲しいとねがうこと」 これって、子どもに限らず大人だってみんなが抱える永遠のテーマ。 途中でちょっと切なくて心が痛くなってしまう場面もあるけれど、 ビビは立派に向かい合います。だからこそ感じる事ができるお父さんの、そして家族の 大きな大きな愛情。そして最高のきらきらのピンクも・・・ 大人にも子どもにも、ちゃんと読んでもらいたい一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ビビは、ピンクが大好きな女の子。 でも、自分の周りにはピンク色のものがありません。ママやパパにねだっても買ってもらえないし…。 ある日、ショーウィンドーにピンク色のかわいい人形をみつけました。ビビは欲しくて欲しくてたまりません。それを買うために貯金をすることにしました。でも…。 ビビの心の成長を描いたストーリーです。
ピンク色に憧れているビビ。ピンクのお人形がほしくてほしくて、手に入れるまでにいろいろ努力します。
小学生の娘は食い入るように絵本を見ていました。手にするために努力している姿を見て感心し、そのあと人形を手に入れることができなかった時のビビの姿をみて、何を感じたのでしょうか。なんとなく娘と似ているビビに親近感を感じたのかもしれません。その後何度となく「読んで」とせがまれ、そのたびに何か考えている様子です。
本当に大切なものに気づかされる一冊。おすすめします。 (やっほさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子3歳)
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