ペピチェクとアニンカの兄妹は、病気のお母さんにあげるミルクを買うためのお金をかせごうと、広場で歌をうたいます。けれども、おそろしいブルンディバールに追いはらわれてしまい…? 第二次大戦中、ナチスの強制収容所で子どもたちが上演したオペラ『ブルンディバール』を、巨匠センダックが絵本化した、心に残る感動的な物語。 「悪」に対する子どもたちの勝利を描き、希望を与えます。センダック絵本の集大成と言える一冊。
予備知識なく、ただセンダックの絵に惹かれて読みました。お芝居を見ているような感覚でテンポよくストーリーが進むので、子どもたちも大興奮。躍動感のある挿絵をまじまじとみたり、セリフをマネしたりと夢中になっていました。
読後、ナチスの強制収容所で子どもたちが演じたオペラが題材となっていると知り、作者の重いメッセージを感じてドキッとしました。それを知ってから読み直すと、また深く考えさせられます。
子どもたちはまだ物語の背景は理解せず、ただ楽しいお芝居のような絵本ということでお気に入りです。でも今はそれでいいかなと思います。本棚に置いておけば、成長の過程でいつかまた自然と理解してくれる日が来ると思うので。 (クッチーナママさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子5歳、男の子2歳)
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