シガルーという元気のいい男の子が、山の牧場に向うと、 犬たちが大声でほえて、山の犬に知らせます。「シガルーが そっちへいくよ」 山のみんなはシガルーが大好き。シクラメンも大きな岩も、蜜蜂も、 森も牧場も氷の山も、みんなです。それは、シガルーがみんなを好きだからです。 きいちごの木はシガルーに甘い実をさしだします。帽子を忘れたシガルーに、 風が帽子をとどけます。毒蛇にかまれそうになると、石ころがシガルーを助けます。 そうして山の牧場に着いたシガルーを、鈴をつけた牛や山羊や羊がとりかこみます。 シガルーのうれしそうな顔。 山や川や森や空、それにたくさんの生きものたちは、みな人間と仲よしです。 人間の方で彼らを好きになれば、自然はそれ以上に人間を好いてくれるのです。
表紙の、懐かしい雰囲気のあるレトロなイラストに惹かれ、手に取りました。
周りのみんなに愛され、大切にされて育つシガルー。動物だけでなく、植物や石にまで大事にされるのです。
見ているだけで幸せになれるお話でした。
イラストを描いているのは、『りすのパナシ』や『かえるだんなのけっこんしき』など、動物の絵本をたくさん描いているロシアの作家さん。どの絵本も、とても素敵です。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子17歳、女の子14歳、男の子11歳)
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