19世紀のゴールドラッシュ時代、アメリカ沿岸測地測量局が科学者たちに命じて、いかに海図を作成したかをさぐる、史実にもとづいた絵本。
伝記絵本を調べている時に、ある論文の中で紹介されていました。
訳を見た時に、川島誠、あああの『800』を書いた作家さんだと思いました。
地図というと日本では伊能忠敬を思い出しますが、アメリカにも地図を作ろうとした男性たちがいました。
ゴールドラッシュの頃、金を採掘するのに浮かれている人々の中で、彼らは地道に地図の測量をします。
食料事情、人材の確保、自然の厳しさ、インディアン、南北戦争などいろいろなことが彼らの前の困難として立ちふさがるのです。
一つのことをやり遂げることには時間と労力と多くの人の手が必要です。
その歴史の先に、今の私たちの生活があることを思うと、史実の重みを今更ながらに感じました。
絵本ですが、読物としての読み応えもあります。絵も素晴しかったです。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子12歳)
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