先生も生徒も知らないひみつの基地・教室二○五号室に集まる4人の少年。そこで彼らはぶつかりあいながら友情を育んでいきます。
実は、この作品の講談社文庫版を持っていてそれを息子に途中まで読み聞かせしていました。
1969年の作品ということで、今では使われない言葉が使われているから絶版なのかなと思っていましたが、図書館でこの本を見つけました。
六年生三人と二年生一人の四人の小学生が、学校の物置きの地下に見つけた防空壕跡を秘密基地のようにして過ごします。
その場所を教室二○五号と名付けます。
折しも高度成長時代、暮らしや物は豊かになっていっている時代ですが、子どもたちが心に抱くものは、違和感であったり、寂しさだったりするのです。
日本が豊かになっていく時代に、子どもたちが抱えるようになった問題を丁寧に描き出していると思いました。
今の子どもが読んでも子どもが抱く気持ちには興味が持てるようで、息子に読み聞かせをしましたが、途中で読み聞かせをやめると「もって読んで」と言われました。
時代を経ても子どもの気持ちには共通性があるのだろうと思います。
そうそう私は終わり方には納得だったのですが、息子はもっと続きがあると思ったようです。
もう一つ、最初は友一の話で始まり、途中で四人の友情物語かと思ったのですが、主人公は洋太だったんだと思いました。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子11歳)
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