【安藤パパ】 主人公は一羽のカラス。住んでいた森をゴルフ場建設のため奪われ、都会に飛来し公園に住み着く。そして先輩カラス同様、ゴミ袋を漁る楽な生活を覚え、日に日に荒(すさ)んでいくカラス。そんなある日、カラスは マンションに住む少女と出会う。そしてトラブルが・・・! 都会ではすっかり嫌われ者のカラス。でも飽食の時代を生きる僕ら現代人のライフスタイルがカラスの増加を招いた大きな原因と言われる。 そういえば僕の家でも先日「事件」があった。ベランダに置いてあった針金ハンガーをカラスがごっそり持ち逃げしたのだ。「カァーカァー」。飛び去るカラスの啼き声は、一瞬、人間をバカにしたもののように聴こえた。 でもそれが「巣づくり」のための仕業だと分かったとき、僕の脳裏に浮かんだのは童謡『七つの子』。 「♪烏、なぜ啼くの?」。あいつも父親なんだよなぁ。
住処だった山の自然を奪われ、 都会のゴミを漁って暮らし始めたカラスと、 その姿を優しく見守る少女のおはなし。 美しい版画調の絵で綴られています。
嫌われがちなカラスですが、彼らは悪者なのでしょうか? その原因を作っているのは…?
人間の暮らし方、他の生き物との共生を見つめ直し、 現代社会の抱える問題に気付く作品です。
仲良しの3羽のカラスが、山の木が切り倒されてしまったので、1羽のカラスは、もっと山奥へ、1羽のカラスは、お母さんが年をとっているのでここに残り、もう1羽は東京に向かって飛んでいきました。ゴミをあさり、野犬に襲われ怪我をしました。人間に怪我の手当てをしてもらって、怪我が治ったら仲間のカラスたちと山に
帰るお話でした。”あとがき”に心動かされました。版画風の絵が素敵で、よかったです。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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