新美南吉の童話「でんでんむし」と「こぞうさんのおきょう」を絵本にしたもの。
素朴な絵柄がストーリーの純粋さを際立たせる。
「こぞうさんのおきょう」の絵本が欲しかったため、同じくこの話が収録されている『がちょうのたんじょうび』(にっけん教育出版社)と比較、こちらに軍配が上がった。
こぞうさんのお寺が山寺であること、牡丹の分かりやすさ、檀家さんの一家が微笑ましく思っている様子、そして帰りにうさぎに会ったときの嬉しさなどが過不足なく表現されている。
絵だけ見てもストーリーがわかるという良い絵本の条件を満たしているだけに絶版が残念。
「誰が見ても可愛い」という絵柄ではないので好みは分かれるかも。 (ちひろ。さん 20代・ママ 女の子0歳)
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