かいこは一生のうち、卵、幼虫、さなぎ、蛾というように4回も姿を変えます。その一生を追いながら、飼育にたずさわる人びとの生活と労働も含めて描いています。(かがくのとも55号)
「かがくのとも傑作集」の1冊です。
この絵本を描かれた熊谷さんは1909年生まれの方で、この絵本も1973年に描かれている古い本です。
今ではそういう風習が残っている地域でしか「花嫁行列」はなくなりましたが、
この絵本では1ページ目からそういうシーンで始まり、
「お嫁さんの着もの」は何から作られているか?と聞いてきます。
かいこを飼育してまゆを取り、そこから糸を作るという過程は、現代ではなかなか見ることができなくなっているので、
「そうだったのか」と知る楽しみはありますが、作品の流れはもう少し簡潔でもよいかな?と思います。
また、絵本の中で見開き1ページにうじゃうじゃかいこが描かれていて、女の子が数匹に手に載せているシーンがあったのですが、ちょっと気持ち悪くなってしまいました。
虫が苦手な人にはあまりお勧めできない絵本です。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子15歳、女の子11歳)
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